ページ

ART/DESIGNE (73) EVENT (124) FASHION (16) LIFE (140) thought (7) WORKS (65)

2012年7月18日水曜日

エネルギーシフトする社会に向かって

梅雨が明け、強烈に暑い日が続きますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
各地で35℃を超える猛暑日がいきなりやってきて電力供給量も9割に迫り、いきなり電力のピーク期が目前にやってきてしまいました。
脱原発へ向けた気運が高まり、節電、省エネと言われる中で、リアルなエネルギー問題の現実が生活の中に現れてきました。
中には汗だくになりながらも節電に努め、クーラーのスイッチを入れずに頑張っている方もいることでしょう。
節電は一人一人の小さな努力が集まって全体の効果となって達成できることですから、
そうした方々の努力があってなんとかまだ安定受給できているのかもしれません。
しかしそれだけで今日のエネルギー問題が解決するわけではないことは皆さん御承知なのではないかと思います。
では私たちはどのようにしてこのエネルギーの問題に向き合い、どういった選択、行動をしていくべきなのでしょうか?
「脱原発」を望み、実現させるとして、どのようにして私たちの未来を安心で豊かなものにしていったらよいのでしょうか?
自分という個人がこの問題に対してどう向き合っていったらいいのか…といった所の考えがハッキリまとまらず、
モヤモヤした葛藤を抱きながら日々を過ごしている方々も多いのではないかと思います。

政治や大手メディアは本当の事を伝えず情報操作をしていて鵜呑みにできないし、原発やエネルギーのことに関しても詳しい知識があるわけじゃないので
明確な立場がなかなか取れず、
色んな情報や意見が溢れていて自分にはなかなか判断がつかない…。
そんな方が結構多いのではないでしょうか?
自分もそうしたモヤモヤを抱え、どうしていったら望ましい未来への道筋が見えるのだろうと日々情報を収集していました。
最近ようやく、エネルギーシフトへ向けた主流の道筋が見えてきたような気がするので、考えを整理する意味でもここに記してみたいと思います。
もし興味があったらお付き合いください。



まずエネルギーシフトとは、これまでの化石燃料系(火力など)や原子力を中心とした既存の発電方法から
自然エネルギーなどの再生可能エネルギーを中心とした発電方法へシフトしていくことを差します。
こうした流れがあることは、もうすでに広く認知されていることと思います。
しかしエネルギーはインフラなので、インフラを変えていくというのは並大抵のことではありません。
制度、システムの方から変えていく必要があります。

エネルギーシフトに向けて国は最近、今後大きな影響を及ぼす方針や、制度を決定しています。
「発送電分離」や電力の「固定価格買い取り制度」などがそうです。

発送電分離ですが、いままで日本では送電線が東京電力などの主要電力会社によって独占されていたので利用者は電力会社を選ぶことが出来なかったのですが、
「発送電分離」が実施されると、発電は発電の会社、送電は送電の会社と分離することによって、電力会社や送電線を利用者が選ぶことが出来る可能性が出てきます。
おそらくインターネットのプロバイダやガス会社を選ぶような感じで、選べるようになるのではないかと私は勝手にイメージしています。
これが実現すると、例えば「自然エネルギーによる発電」を行っている電力会社、電気事業者から電気を引くといったことも可能になると思います。
なのでなるべくそういったところから電気を買うことが必要なのかと思います。
利用者が多くなれば、事業が拡大し、自然エネルギー発電の占めるシェアーが拡大していくというわけです。
「電気代が最初多少高くついても、未来の為に自然エネルギーの電気を利用する。」というような選択が私たちに出来るようになります。
これが大きな一つのポイントです。
事業者間でのシェアーをめぐる競争がうまく働けば、価格も下がっていくでしょう。最初から再生可能エネルギー・自然エネルギーの料金が安いに越したことはありませんが…。


もうひとつの変化の大きなポイントとして、私たち自身がエネルギーを生み出すことは勿論のこと、安定した価格で売ることができるようになったという事があります。
これを可能にしたのが、今年7月から始まった「固定価格買い取り制度」です。
固定価格買い取り制度も、再生可能エネルギーを普及させるためのエネルギー政策として、すでに多くの海外の国で実施されていました。
主に太陽光発電などの自然エネルギーによって発電された電気を事業者が一定の期間・価格で買い取ることを義務づけた制度です。
太陽光だと1kwあたり42円の固定価格で20年間売ることができます。
(住宅向けの太陽光発電では、主に住宅で使用したものの余剰電力を売る形になりますが)

これが決定されることによって、予想の発電量から見積もった売電収入の試算が出るので、導入の資金などと照らし合わせて
長期的な目で見て利益が見込まれれば、導入に積極的になり、太陽光発電などの事業所を各地に増やしていくことが出来るようになります。
参考リンク1 参考リンク2 

これによって工場や大型商業施設などが実質の発電所のようになることが期待できます。
補助金や融資などによって、初期投資0で設備を導入することも出来るようで、
さらには10何年後からは収入になるので、融資を受けられる事業所にとっては「ありがたい話」であったりするそうです。
一般住宅においては「全量買い取り」ではありませんが、「余剰買い取り」分の売電収入の見込みや補助金などによって
今までよりも気軽に太陽光システムを導入することが可能になると思います。
一般住宅向の太陽光発電導入に対しても、自治体などからの低金利で融資を受けられて、
補助金との兼ね合いで金利分や返済分を発電利用分でペイして実質的な負担を限りなく0に近づけるような提案がもっと積極的にされていくことと思われます。

また、こうして個々の至る所で生みだされた電力を、必要なときに必要な場所へ回すことの出来る新しいエネルギーネットワークシステムの構築も考えられ、
一部で実施されています。
「スマートグリッド」と呼ばれるものがそうです。
スマートグリッド(賢い発送電網)が実現すると、従来のメガ的な(大きな)発電所からの一方向的な電力の受給だけではなく
大小問わず双方向的に効率良く電力を供給することができるようになり、またその電力量を「スマートメーター」と呼ばれる監視機器で可視化したり、さらにはインターネットなどの通信システムと連動して調整、操作することが出来るようになります。
また電気自動車のバッテリー(蓄電池)に蓄えられた電気を電力需要に合わせて別の場所(家庭など)で活用したり、充電スタンドが増えて、電気自動車などを用いた電源の自由移動や多目的な利用もしやすくなります。燃料電池も注目されています。
多様な電源を使い分けながらもリンクさせ、よりエネルギーの流れを無駄なく自由自在に扱うことができるようになるそうです。
参考:スマートグリッドシステム化されたスマートコミュニティのイメージ。(経済産業)
参考:資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部のイメージするスマートコミュニティ(動画)

横浜市では次世代のモデルとなる「スマートシティプロジェクト(YSCP)」が始まっていて、スマートコミュニティの実証とモデル化に向けて先陣を切っているようです。
その他各地方都市でもスマートコミュニティへ向けた動きが始まっているようです。
賛同する企業などの参加を促し、協議会などを定期的に行い、プロジェクトを進めているようです。
もし私たちがこうした世の動きに賛同するのであれば、このスマートコミュニティ構想が目指すように、私たち個人の方からの働きかけもあって相互作用的に実現するのが望ましいのではないかと思います。
従来の社会はトップダウン形式のものばかりでしたが、今日の社会では私たちの自発的な参加のある双方向的な社会作りが重要であるということは、最近特に思うところです。

もしこうした流れに賛同するのなら、新エネルギーの社会に進んでいきたいと思うのならば、私達にも自発的に出来る「選択」があります。
それは例えば先に記したような太陽光システムの導入であったり、電気自動車の購入であったり、スマートメーターの導入だったり、スマートハウスに住むことだったり、…ということがまぁ実質的に確かなことにはなりますが、そうしたお金のかかることでなくとも、まずは「興味を持って知ること」
そしてそれを「話題にして人と話すこと」によって認識を相互的に高め合うということが非常に重要ではないかと思います。
それだけで、私たちのできる「選択」の可能性、しいては「行動」の可能性は広がります。
「どこに/何にお金を使うか」といった事も、重要だと思います。選択であり、行動だと思います。

私はこのような話を積極的に出来る友人の数はそれほど多い方ではありませんが、だからこそ身の回りの方々と認識をシェアしていたいと思います。

社会的な、全体的な流れは、何もやっていない様に見えても実は進んできてはいるようです。
だからこそ私たちの認識、考え、選択がますます重要な時代になっていくのではないかと思います。社会的に本格的な動きになってきたという事は、
私たちの生活の中にいよいよ浸透してくることになります。無関係ではなくなるわけです。
スマートグリッドにおいても、これからどんどん関連事業が拡大し、世界規模で見ても市場は大きく膨らんでいくことが予測されています。
参考リンク1 参考リンク2 参考リンク3

環境ビジネスなどの国策としても行われるような事業では、一部税金とも無関係ではないでしょう。
太陽光発電事業等における準備金として電気代に上乗せされて請求されている料金なども、実質的に税金のようなものですし、
東京電力が実国有化されたことによって、値上がりする電気代も税金のように思えてきます。知らないうちに進んでいるとこは良い悪いは別として沢山あります。知らないことだらけです。知らないと損するようなこと、知っていると得をするようなことも色々あると思います。

SNSなどのネットワークが豊富な今日では、今まではなかなか目の行き届かなかったような情報も手軽に得られたり、なかなか知りあえなかったような相手ともコミュニケーションすることができるようになりました。情報はその気になればいくらでも集められるような時代になりました。

そんな中だからこそ、
私たちの社会における様々な問題に対して、もっと皆が興味を持ち、自分で調べ、自分の頭で考え、
そして協力して相乗的に解決へ導いていけるような社会にしていく必要性を感じます。
一人一人が自分達の理想の未来を想像して、実際に反映させていけたらいいですよね。
流されるままではなく。

エネルギー問題についても、私たちがもっと参加していけるように

「もっと話をして」

認識をお互いに深めていくことが必要だと思います。
というところで一旦まとめます。

話し相手になってくれる人、教えてくれる人、募集中です。
長文読んでくれた人、ありがとうございました。
ご意見、ご指摘ありましたら宜しくお願いします。