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2012年12月25日火曜日

選挙の後に思うこと

今回の選挙結果は驚きでした。
現在の日本では、必ずしも民主主義が成り立っていない、民意を反映しない選挙制度、議会制度がまかり通ってしまっているんだということが浮き彫りになりました。
圧倒的多数の300近い議席で政権を取った自民党の得票率は、全有権者中のわずか2割程度でしかなかったのです。
ご承知のことと思いますが、自民党が今回の選挙で得票率が伸びた訳ではありません。
以前惨敗した時並みの得票率で圧勝してしまったみたいです。
政府は民主党への失望がもたらした結果だろうと重く受け止めているようです。
小選挙区制、選挙制度の見直しが必要だとも言われています。

また、投票率の低下も驚きでした。さすがに無関心ではいられないような危機的な事態に直面しておきながら、これはあまりにもナイだろ…って。
59%ですか。最低の投票率だとか?でもこれも本当かよって疑ってさえいますが…。
投票所の混雑、列をなしている光景に驚いてツイッターなどが盛り上がっているようでしたし、自分の周りの若者の政治への関心も今回はかなりあって、今まで行かなかった人もかなり投票に行っているはずなのですが…え?まじかよって。
無効票の多さが半端じゃないみたいですね。
投票率最低なのに無効票が前回の倍近くあるとか?過去最高?そりゃなんかおかしいって感じちゃいますね。
不正な操作が行われたんじゃないのか?何か妨害が働いたんではないのか?
選挙法違反の疑いで110件余りの一斉捜査ってどういうこと?
そんな心の中の疑い率もひょっとすると過去最高なんじゃないでしょうかね?

政治への不信、失望が現れた数字と取ることが出来ますが、特に中高年の世代には知っておいて欲しいと思うのは、今の若者達は世の中の在り方に対してそこまで無関心じゃないということです。
特に若者たちは世の中の間違っている事に対して敏感ですから、出来る事なら世の中を変えていきたいという思いはかなりあると思います。
一方であまりにもひどい世の在り方に希望を失って早いうちから保身的になる子らも多いのは事実のようです。不安なようです。
「老後、私たちは年金がもらえるんでしょうか?」といった心配を若い子らが働く前からしているようです。
以前だったら、「好きなことを仕事にしたいから専門学校へ進学する」といった人らが結構多いイメージでしたが、今は就職できるかっていう不安が在る中で、「専門的な職業に確実に就けるんだったら」といった理由で専門学校への進学を選ぶ人が多い印象です。(統計を知っているわけではありませんが、以前専門の非常勤講師として進学相談を受けたり、周りの先生、講師らの話を聞くところの印象)
残念なことに、夢を叶える為に行くとのが第一の動機ではない人が結構多いんですね。
特に女性は現実的ですから、女性の方がそういう動機で進学する人らが多い印象です。

無関心というか、失望、残念な現実の方へのフォーカスという現象が若者たちの中にも起こっている印象があります。とても危機的なことだと思います。

そんな中で、こんな狂った世の中には付き合いきれないといった思いから、感覚の新しい自分らで新しい波を起こしていくしかないって思っている若者たちもいるようです。とても貴重な存在です。

若い人たちは新しい時代に多感な時期を過ごす事だけで既存の社会意識に縛られない新しい思考回路を持ちやすい性質があります。
思考は形のないものと思いがちですが、脳の中でニューロンの樹状突起が複雑に繋がってネットワークを形成し、情報処理されている物理現象でもありますから、若い人が形成しやすい新しい思考回路というものが時代によって出てきます。
繰り返し反復されて形成されるような思考回路は強く残りますが、あまり使わない思考回路はだんだん繋がらなくなってきます。
歳をとるにつれて思考回路さえもルーティンしてきますから、同じ選択をしがちになったりするものです。
感性の豊かな若い人たちの思考回路は時代を反映しやすく、また柔軟で多面的な可能性に満ちていますから、そういった面でも時代に欠かすことができません。

もっと若い人たちの思考が反映されやすい世の中にしていかなければ、
社会は今まで侵してきた過ち、同じ事を繰り返すばかりです。

こういったことから、もっと若い(しっかりした)人達の意見が世に反映されやすい選挙制度を確立していくことが目下の課題だと思います。
「過ちから学ばない社会には、愛想が尽いた」って気持ちはよくわかります。
若い人たちをこれからももっと失望させていっちゃったらやばいです。

あと、無効票が多いという結果が本当に「どこを選んでいいかわからない」という結果なのだとしたら、国民が選択しやすいように投票に行く前に、それぞれの政党や候補者の掲げる政策案、マニフェストについてどう思うかといった簡単なテストのようなものをインターネットなどで受ける事をやった方がいいんじゃないかと思います。
すでにいくつかの大手ウェブサービスでマニフェストマッチなどがありますが、国の選挙管理委員会
がまとめて公平で偏りのない質問を作成し、受けてもらうことでとりあえず認識レベルは上がると思います。
どんな考えを持っているかも良く分かっていないのにイメージだけで判断して、世論調査や予想なんかを参考にして、心をつかむ演説手法で感情に訴えかけられたりで何とな~く判断してしまう人が多いのではないかと思います。
インターネットの普及率が8割近くなったとはいえ、未だに多くの人々はテレビ新聞メディアに思考を誘導されている事実があると思います。
未だすさまじい広告社会ですし。都会は広告で埋め尽くされていますよね。CMで溢れてます。
プロパガンダでいっぱいですし、心理に訴えかける手法がいっぱいです。
近年は特に女性向け、高齢者向けのものが増えてきていますね。
商品を売らないといけませんから、利益を上げないといけませんから、そういう世の中ですからね。
いっぱい巧みな仕掛けがあります。もう何か開き直っちゃったようなあからさまな仕掛けも一杯ですね。
言葉悪く言ってしまえば、まんまと乗せられ過ぎな世の中だと思います。

この辺のところももっと、皆が本質的な物事の捉え方が出来るようにしていかなければならないと思います。(高校での心理学の必修化がいいんじゃないかと思っています。)

そうしたことがもっと良い方向に進んでいって、一人一人が世の中をもっと把握して、
誰かの意志ではなく自分の意志で選択が出来るようになったら世の中は変わっていくんじゃないかと思います。
絶望はしていません。
原発は反対です。
破たん寸前の金融社会、貨幣経済社会、資本主義社会はバランスを取りなおす必要があると思います。大胆な選択が必要な時はもうとっくに来ていると思います。
このままではいけないと思います。
バカバカしくて付き合ってられない感ももちろんあるけど、
諦めないで粘っていきたいと思います。